中国で高速鉄道の事故が発生した。安全性について以前から疑問視されていたが、現実となってしまった格好だ。車両は日本やヨーロッパ等から購入出来たが、安全に運用する方法は自分達で構築中だったのだろう。日本でもヨーロッパでも大きな鉄道事故は起きており、中国を笑うことなど出来はしないが、それを教訓に安全なシステム作りを鉄道会社が構築してきた訳だ。そして、中国は今それを学んでいる最中ということだ。
日本は新幹線などの車両を、他国へ輸出しようとしているが、中国などの大国はともかく、小さな国へ輸出する場合は現地の会社に車両だけでなく、運行システムごと輸出する必要がある。しかし、現地の会社はではやはり安く導入出来ることも大きな判断材料となる為中国製の車両は手強い競争相手となる。
車両だけ売りに行くから、運行システムは他国の安い物に置き換わってしまったり、とチグハグなことになってしまう。どうせならJRなど鉄道会社が、その国へ乗り込んで行って、自分たちのシステムで鉄道網を作ってしまった方がいいのではないか。JR東海など自分たちだけでリニア新幹線を作れるほど資本が有るのだから、小さな国の鉄道網くらい簡単に構築出来るのでは?。そうなれば、日本が過去の事故から学んだ経験を、直接生かすことが出来るし、鉄道のシステムも総日本製でそっくり再現出来る。保守や運行のノウハウを現地の社員に十分伝えられれば、現地の会社を地元に売ってしまえば良い。日本の会社単独だと現地で軋轢が生じるようなら、合併会社を作って進出するのも良いのでは。
いずれにせよ、インフラと言えそうな物を輸出する時は、機械だけ売ってもだめで、運用システムごと持ち込まないと、せっかくの安全神話も日本国内限定になってしまう。安全な鉄道網を輸出するために、鉄道会社ごと輸出出来ればいいと思うんですが。